古都颯介バックグラウンドストーリー

古都颯介は、父親にしたがって各地を転々とする生活をしていた。
物心ついたころには母親はおらず、父親はある時は医者、ある時は学校の先生、ある時は電気技術者として生計を立てていたので、それなりに頭の良い人だったのだろう。
一所に3か月留まることは無く、旅立ちはいつも突然、「ここにはいられない。今日旅立つぞ」という父親の言葉から始まる。
当然のように友達らしい友達も出来ず、寂しい幼少期を送ったという。

12歳の時、仕事に行った父親が事故で亡くなり、代わりに狭間勲という父親の友人と名乗る男性に引き取られることになる。
そして新しい居場所となった軍の施設で、たまたま遊びのように乗った機将のシミュレーション装置が、彼のデバイザー適正の高さを証明してしまう。

古都颯介は震える。「なんだ…俺にも得意なことがあるじゃないか…。」

自分にできること、他人より優れていること、そしてなによりみんなから褒められることに気を良くした颯介は、デバイザーとしての苦しい訓練を嬉々として受け入れ、14歳のときには飛び級でデバイザー任官試験をパス。
その後も狭間と共に常に前線を渡り歩き、戦果を重ね士官へ昇格した。
そして誰もが古都颯介を尊敬と畏怖の眼差しでこう呼ぶようになる。
「天才」と。

順調に進んでいるかのように見えた人生に、突如、暗雲が垂れこめる。

ラストリゾートへやってきた「ジョシュア・ザナ」。
狭間のたっての希望ということで米空軍から転籍してきた若き天才デバイザーである。
一言でいえば次元が違うその強さに颯介は強い嫉妬を抱き、周りの大人たちは徐々に颯介とジョシュアを比べるようになった。
そしていつしか「天才・古都颯介」の敬称は「和製ジョシュア・ザナ」という呼称に変わっていく。
主役はジョシュア、自分はその引き立て役となることに耐えられなくなった颯介はある時、模擬戦でジョシュアに1体1の戦いを挑むが、完膚なきまでに叩きのめされる。
その実力差は永遠に埋まらないようにも見えた。

…落ち込む背中に声をかけるものがいる。
とある機関の研究員だと言う彼はひとつのカプセルを取り出し颯介に告げた。
「これを飲めばジョシュア・ザナに勝てるんだけどなあ~」と。

日本のため、世界のため、そんなことより「ジョシュアを越える」。
ただそのためだけに今日も機将に乗り込み、戦地へ赴く。